映画「すべては海になる」

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「すべては海になる」という美しいタイトルの映画をご存知ですか?
2010年1月に公開された日本映画です。
その淡々と進む物語は好き嫌いの評価が分かれるところですが、邦画らしいしっとりした映画になっています。
「手をつないだくらいで、つながったなんて思いたくない」というキャッチコピーからはプラトニックな純愛
物語を連想させますが、実はもっと社会の闇や人間の弱さ、悲しさ、たくましさを追求した深い物語です。

監督はこの小説の原作者である山田あかね氏、主演は自らも本が大好きで小説も書く女優・アイドルの佐藤江梨子
佐藤江梨子がスタイル抜群の派手なアイドルルックスとは真逆の質素な女書店員役で主人公を演じます。
そしてもう一人の主役、ひときわ輝く個性と確実な演技力で評価の高い若手俳優の柳楽優弥がキーとなる高校生の少年役を演じています。
脇を固めるのは人気女優の吉高由里子と、最近は幅広い役をこなす要潤という、特に若い世代には現代が抱える問題や物語のエッセンスを伝えやすい俳優陣で製作されています。

物語は、援助交際の過去を持ち、数々の情事に溺れながらも、うまく人間関係を築けずに虚無感をかかえて
生きる、「本」が自分の生きる軸となっている27歳の女性書店員と、いじめや家庭崩壊などの困難に気丈に立ち向かい同じく「本」を支えとして生きる高校生の少年との意外な出会いから始まる、切なく、そして大切な何かを思い出させてくれる心の交流を描いたヒューマンストーリーです。
ラブ・ストーリーとするむきもありますが、それよりは人間の生きざまを飾らずに描き出したという点で
ヒューマンドラマ的な要素が強い物語だと言えるでしょう。

映画のプレビュー:

テーマが難解であり、痛々しく胸が締め付けられるようなシーンも多くあります。
しかし現代の、肉体関係を繰り返すことで愛への飢餓感を埋めようという心の闇や、崩壊した学校や家庭という社会問題に、あがいたり悲嘆したりせず淡々と答えをみつけようと不器用に生きる主人公たちの姿が真実味を出し、切なくもさわやかなエンディングが印象的です。
心になにかひとつ、少し重いけれどもさわやかな感動の一滴がほしい時におすすめしたい映画です。

すべては海になるのウィキペディアページ:http://ja.wikipedia.org/wiki/すべては海になる
すべては海になる

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